東北を中心にさまざまなレシピの芋煮があります。
地域による風味の違い、そして家庭による食材の違いは、まさに「人と人とのコミュニケーション」だからこそ!集まる人によってさまざまなバリエーションの芋煮がうまれるのが芋煮会の醍醐味ともいえます。

全日本芋煮会同好会が監修したオススメの「コミュニケーションレシピ」をぜひご活用ください!

■2023/12/9の芋煮文化祭で提供する芋煮のレシピのうち、「山形村山風」「宮城風」は最新バージョンを公開!
 ※その他の芋煮(愛媛いもたき、ぼうさい芋煮)については後日公開予定です

 


山形・村山風

山形県内陸部でも特に芋煮会が盛んに行われる山形県・村山地区の芋煮。

多めの里芋と牛肉をふんだんに使った、醤油風味が特徴です。

内陸の他の地域(最上、置賜)も牛肉・醤油風味が基本ですが、最上地区ではさまざまなきのこ類、置賜地区では大根や豆腐などを加えたりして楽しまれています。

また、ひと通り芋煮を堪能した後に、残った汁で「カレーうどん」で締めるのが定番になりつつあり、カレーうどんを楽しむために芋煮を作る方がいらっしゃるほどの人気です。

代表的には山形市内の馬見ヶ崎川など、直火が使える山形の秋の河川敷は芋煮会を楽しむ団体にあふれ、短い秋を毎週のように芋煮会を楽しんでいます。

 

◆食材リスト Ver.3_20231208 ベーシックバージョン

No品目10人分(目安)メモ
1里芋(土付)1kg山形産がもっともオススメ。市販の冷凍ものは避けてください
2牛バラ(脂身の多い部分含む)800g牛丼用がオススメ。脂身が少ないと硬くなります
3平こんにゃく(250g程度)2枚白い平こんにゃくがオススメ
4ゴボウ ※太め0.5本市販のささがき済でも代用できます
5長ネギ ※太め1本 
6しめじ ※大きめ2袋 
7めんつゆ250ml山形の「味マルジュウ」がオススメですが、手に入らない場合は、市販のだし醤油でも醤油の風味が強めのものをお選びください
8日本酒150ml料理酒は使わない方がオススメ
9カレールー(8食分)1箱中辛あたりがオススメ
10冷凍うどん3玉 
11調理用水2,500ml2Lペットボトル1.5本程度。芋煮調理で2L。カレーうどん用調整分で0.5L
    

◆食材の下準備

・里芋  一度水洗い。皮を包丁の背などでこそげ取る。大粒のものは一口大にカット(2~3等分)

・ゴボウ 大きめにささがき。水にさらさず使用

・平こんにゃく(白) 縦に3等分に切った後、手で半口大にちぎる

・牛バラ 5cmくらいにカット(既にカット済の場合ほぐしておく)

・しめじ いしづきを切り落とし、手でばらす

・長ネギ 0.5cm程度の幅で、大きく斜め切りする。青い部分もすべて使用する

◆調理方法

1.鍋に水を張り、食材(牛肉、しめじ、長ネギを除く)を水から炊く

2.沸騰後、火を中火に弱め、時々あくをとりながら、更に5分程度煮込む

3.めんつゆ、日本酒を入れる(ほぼ使用予定分を入れる)

4.里芋が柔らかくなったら、牛肉、しめじを入れひと煮立ちさせる ★肉投入の記念撮影ポイント!★

5.味を最終調整する(めんつゆ)

6.火を止め、長ネギを入れて蒸らす。しんなりしてきたら完成! ★記念撮影ポイント!★

★里芋、牛肉、汁を実食して、「OK」がでたら盛り付け開始! 

※出来上がりの鍋、盛り付けたどんぶり、取り分けている様子、参加者が食べているシーンをどんどん撮影して下さい。

 

■そして、しめはやっぱり「カレーうどん!」

1. 芋煮の具材を1割程度残し、再度あたためる

2. カレールーを割り、おたまの上で箸で溶く

3. カレールーが鍋の下で焦げつかないよう、ルーが溶けきるまでゆっくりかき混ぜる

4. スープの量が少ない場合は水を足す。シャバシャバにならないよう気をつける

5. 冷凍うどんを袋から出して、箸でほぐす

6. うどんがやわらかくなったら、味を確認

7. 長ネギを入れてかき混ぜる
※長ネギは芋煮用とは別で用意。芋煮用よりも半分の薄さで細長くカット

8. しんなりしてきたら完成!トングを使って取り分ける  ★記念撮影ポイント!★


宮城風

宮城県の芋煮といえば、豚肉・味噌風味。

さまざまな根菜を使い、具材を柔らかく煮込むのが特徴です。

全日本芋煮会同好会のレシピでは、しょうがを多めに入れてアクセントをつけています。

ちなみに、宮城風と山形村山風の芋煮は、毎年秋のシーズンになるとネット上で「芋煮戦争」が勃発します。お互いを非難しているようで実は尊敬し合う「仲良しのケンカ」になりますが、最後には2つの鍋を一緒に楽しむという光景が、宮城県の広瀬川流域の風物詩になっています。

 

◆食材リスト Ver.3_20231208 ベーシックバージョン

No品目10人分(目安)メモ
1里芋(土付)1,000g山形産がもっともオススメ。市販の冷凍ものは避けてください
2豚バラ(脂身の多い部分含む)400gロースなどのこま切れだと脂身が少なく硬くなります
3ゴボウ ※太め0.3本市販のささがき済でも代用できます
4長ネギ ※太め1本 
5にんじん2本 
6大根0.3本 
7白菜(小さめ)0.3玉 
8油揚げ3枚 
9チューブしょうが0.5本 
10めんつゆ200ml 
11味噌200ml 仙台味噌がオススメ
12日本酒200ml料理酒ではないのがオススメ
13調理用水2,000ml 2Lペットボトル1本程度
    

◆食材の下準備

・里芋  一度水洗い。皮を包丁の背などでこそげ取る。大粒のものは一口大にカット(2~3等分)

・ゴボウ ささがき。水にさらさず使用

・豚バラ 5cmくらいにカット(既にカット済の場合ほぐしておく)

・長ネギ  0.5cm幅程度に斜めにスライス。青い部分もすべて使用する

・大根、ニンジン いちょう切り

・白菜 縦半分に切り込みを入れ、2cm幅に切る

・油揚げ 縦半分にして1cm幅にカット

◆調理方法

1.鍋に水を加え、食材(豚肉・白菜・油揚げ、長ネギ以外)を水から炊く

2.沸騰後、火を中火に弱め、時々あくを取りながら更に5分程度煮込む

3.白菜、油揚げ、めんつゆ、日本酒を入れる(ほぼ使用予定分を入れる)

4.味噌(予定使用分の半分程度)を入れて、更に煮込む

5.豚肉、チューブしょうがを入れる ★記念撮影ポイント!★

6.味を最終調整する(めんつゆ)

7.火を止め、長ネギを入れて蒸らす。しんなりさせる

★里芋、豚肉、汁を実食して、「OK」がでたら完成 ★記念撮影ポイント!★

※出来上がりの鍋、盛り付けたどんぶり、取り分けている様子、参加者が食べている

シーンをどんどん撮影して下さい!

 

山形庄内風

同じ山形県でも、日本海に面した庄内地区は豚肉・味噌風味。

宮城風に似ていますが、具材の種類は少なく、厚揚げがアクセントになっているのが特徴です。

牛肉・醤油風味の山形・村山風との食べ比べも楽しんでください。

 

◆食材リスト

No品目10人分分量(目安)メモ
1里芋(土付)1kg山形産がもっともオススメ。市販の冷凍ものは避けてください
2豚バラ(脂身の多い部分含む)500gロースなどのこま切れだと脂身が少なく硬くなります
3平こんにゃく(200g程度)2枚白い平こんにゃくがオススメ
4ゴボウ ※太め1本市販のささがき済でも代用できます
5長ネギ ※太め3本 
6しめじ ※大きめ2袋 
7厚揚げ2枚 
8味噌150g 
9日本酒150g料理酒は使わない方がオススメ
10だしの素25g 
11醤油50g 
12砂糖50g白糖を使用することが多い
13調理用水3000ml2Lペットボトル1.5本程度

◆食材の下準備

・里芋  一度水洗い。包丁の背、またはピーラーで皮むき。大粒のものは一口大にカット(2~3等分)

・ゴボウ ささがき。10分程度水にさらす

・厚揚げ 油抜きし、さいの目切りにする

・平こんにゃく(白) 手で半口大にちぎる

・豚バラ切 5cmくらいにカット(既にカット済の場合ほぐしておく)

・しめじ    土付をカットしほぐす。軽く水洗い

・長ネギ   1cm程度の幅で、大きく斜め切りする。青い部分もすべて使用する

◆調理方法

1.鍋に水を張り、里芋を入れて火にかけ、あくを取りながら煮る

2.こんにゃくとゴボウを入れ、更に煮込む

3.豚肉としめじ、厚揚げを入れ、更に煮込む

4.里芋が柔らかく煮えたら、酒、砂糖、醤油、味噌、だしの素の順に入れ、お好みで味を整える

5.ネギを「豪快に」入れる         ★記念撮影ポイント!★

6.ネギに火が通ったら完成!

★里芋、牛肉、汁を実食して、「OK」がでたら盛り付け開始! ★記念撮影ポイント!★

※出来上がりの鍋、盛り付けたどんぶり、取り分けている様子、参加者が食べているシーンをどんどん撮影してください!


福島味噌風

福島県の芋煮は、「浜通り、中通り、会津」によってレシピが異なるようで、同じ浜通りでも相馬といわきでは異なるレシピが存在するようですが、明確な区切りがありません。多くは豚肉を使い、味噌風味、醤油風味、醤油と味噌のミックスと、バリエーションが多く、根菜が多く使われます。

全日本芋煮会同好会のレシピでは、豚肉・味噌風味をベースに、なめこをトッピングしたやさしい仕上がりにしてみました。

◆食材リスト

No品目10人分分量(目安)メモ
1里芋(土付)800g山形産がもっともオススメ。市販の冷凍ものは避けてください
2豚バラ(脂身の多い部分含む)500gロースなどのこま切れだと脂身が少なく硬くなります
3平こんにゃく(200g程度)2枚白い平こんにゃくがオススメ
4ゴボウ ※太め0.5本市販のささがき済でも代用できます
5長ネギ ※太め2本 
6なめこ100g 大粒がオススメ
7にんじん1本 
8白菜(小さめ)1/4玉 
9大根1/4本 
10油揚げ2枚 
11豆腐(大きめ)2丁木綿豆腐が崩れにくくオススメ
12醤油50g 
13味噌150g 
14だしの素25g 
15日本酒150g料理酒は使わない方がオススメ
16調理用水3000ml2Lペットボトル1.5本程度

◆食材の下準備

・里芋  一度水洗い。皮を包丁の背などでこそげとる。大粒のものは一口大にカット(2~3等分)

・ゴボウ ささがき。10分程度水にさらす

・平こんにゃく(白) 縦に3等分に切った後、手で半口大にちぎる

・豚バラ 5cmくらいにカット(既にカット済の場合ほぐしておく)

・大根、ニンジン いちょう切り

・白菜 食べやすい大きさにカット

・豆腐 2cm角くらいにカット

・油揚げ お湯をかけ油抜きした後、1cm幅×4cm長くらいにカット

・なめこ ざるで軽く水洗い

・長ネギ 1cm程度の幅で、大きく斜め切りする。青い部分もすべて使用する

◆調理方法

1.鍋に水を張り、里芋、ゴボウ、大根、にんじん、こんにゃくをいれ火にかける(強火)

2.沸騰したら、、火を中火に弱め、一度あくを取りだしの素をいれる。

3.時々あくをとりながら、更に5分程度煮込む

4.豚肉、白菜、油揚げ、豆腐を入れ、更に煮込む ★記念撮影ポイント★

5.日本酒を豪快に入れる(ほぼ使用予定分を入れる)

6.味噌、醤油を加える(予定使用分の半分程度)。更に煮込む

7.味を最終調整する(味噌、醤油)

8.ネギを「豪快に」入れる         ★記念撮影ポイント!★

9.ふたをして5分ほど置く(火からはずして蒸らすと、ネギの香りが鍋全体に広がります)

10.なめこを別の鍋で30秒ほど軽くゆで、ざるにあげておく

★里芋、牛肉、汁を実食して、「OK」がでたら盛り付け開始!

ここでなめこをトッピングする ★記念撮影ポイント★

※出来上がりの鍋、盛り付けたどんぶり、取り分けている様子、参加者が食べているシーンをどんどん撮影して下さい!


岩手風

岩手県の内陸、三陸周辺の方からうかがったレシピを参考に整理した、鶏肉・醤油風味が特徴。秋田県のきりたんぽ鍋の風味に似ていますので、締めにきりたんぽを入れて楽しむのも良いかと思います。

 

◆食材リスト

No品目10人分分量(目安)メモ
1里芋(土付)1kg山形産がもっともオススメ。市販の冷凍ものは避けてください
2鶏もも肉800g皮付きがオススメ
3しらたき(結び)6個入り程度3パック 
4ゴボウ ※太め1本市販のささがき済でも代用できます
5長ネギ ※太め4本 
6舞茸3袋 
7みつば1束 
8醤油200g 
9めんつゆ100g 
10鶏ガラスープ30g 
11日本酒200g料理酒は使わない方がオススメ
12調理用水3000ml2Lペットボトル1.5本程度

◆食材の下準備

・里芋  一度水洗い。包丁またはピーラーで皮むき。大粒のものは一口大にカット(2~3等分)

・ゴボウ 大きめにささがき。10分程度水にさらす

・白たき 水切りしておく

・鶏胸肉 ひと口大にカット(皮もつけて)

★肉を切った後は放置せず、ラップしてクーラーボックスに入れること。

★肉は野菜を切ってからカットするか、包丁とまな板は、肉用と野菜用で分けること

・舞茸    土付をカットしほぐす。軽く水洗い

・長ネギ   1cm程度の幅で、大きく斜め切りする。青い部分もすべて使用する

・みつば   5cm幅程度にカット

◆調理方法

1.鍋に水を張り、里芋、ゴボウを入れて煮る

2.沸騰後、あくをとりながら、更に5分程度煮込む。吹き止めに醤油を少々入れる

3.白たき、舞茸を入れる

4.鶏ガラスープ、醤油、めんつゆ、日本酒を豪快に入れる(ほぼ使用予定分を入れる)

5.里芋が柔らかくなったら、鶏肉を入れる    ★記念撮影ポイント!★

6.あくをとる

7.味を最終調整する(醤油、めんつゆ)

8.ネギを「豪快に」入れる         ★記念撮影ポイント!★

9.ふたをして5分ほど置く(火からはずして蒸らすと、ネギの香りがいい具合に乗る)

里芋、鶏肉、汁を実食して、「OK」がでたら盛り付け開始!

10.みつばをちらして完成!  ★記念撮影ポイント!★

※出来上がりの鍋、盛り付けたどんぶり、取り分けている様子、参加者が食べているシーンをどんどん撮影してください